当果樹園では桃を20種類弱育てているのですが、特別多いのかっていうとそういうわけでもなく、桃の産地ではわりと普通のことです。
桃は収穫可能な期間が短いので、数品種だけだと「通常は2人で十分だけど、1週間だけ20人必要!」なんてことになりかねません。都合よく雇用するのは無理ですよね。
なので、品種を多くし各栽培工程を分散することで、作業量の平準化を行います。
桃以外の果物も作っている果樹農家さんでは、他の果物を栽培することで作業量ピークを平準化します。ただ、収穫期をずらせばいいってもんでもなく、桃の袋掛け作業が忙しい時にブドウの摘粒作業の忙しいタイミングが被ってしまうなどすると大変です。
同一品種でも平準化する方法はあります。
1つは、高低差を利用する方法。山から平地にかけて栽培することで、同じ品種でも気温差があるため生育状況に差が出てきます。
もう1つは、ハウスなどの施設を使うこと。こちらも気温差を利用します。ハウスだけでも暖かくなりますが、さらに加温することで生育を促し、路地で栽培した場合よりも早く収穫期を迎えることができます。
農業に限った話ではないんですけど、原理原則を守れば、やり方に正解は無いと思うんですよね。あと40年は農業できると思うので、致命傷を負わない範囲であれこれチャレンジしようと考えております。