桃の栽培に適した福島の「桑折町」
高品質の果物を作る条件の1つに、適地適作があります。福島県は桃の生産量全国2位の大産地です。桑折町は桃の栽培が盛んな福島盆地の北部に位置し、充分な日照時間や雨量、盆地という地形からくる昼夜の温度差を備えており、桃の生育に適した気候となっています。加えて、亀岡果樹園の桃畑がある阿武隈川(あぶくまがわ)流域の土地は栄養が豊富で水はけがよく、桃の栽培に適した土壌となっています。条件が揃っているためか、桑折町の果樹農家の92.4%(355軒)が栽培品目の1つに桃を選択しています(2015年時点)。
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技術の更新
亀岡果樹園では昭和20年頃には桃の栽培を開始していました。その経験に頼るだけでなく、福島県や農協が主催する指導会や研修会に積極的に参加し、常に栽培技術を更新しています。
息子である隆宏が就農するにあたり、1年間福島県の果樹研究所で研修を受け最新の基礎技術を学びました。
品種の追求
栽培している桃の種類は育成中も含めると30種類以上におよび、現状より高品質な品種の選択に、常に挑戦しています。
適期の作業
栽培に重要なポイントとして、桃の生理に合わせた適期の作業があります。これを実現するために以下取り組みを実施しています。
- 栽培品目の適切な組み合わせにより(当園ではあんぽ柿)、他品目の栽培管理作業による影響を軽減
- 摘蕾や予備摘果、袋掛けなどの作業を農協を通じて地域の作業パートナーに依頼し、遅延を防止
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朝採り当日出荷
果実は収穫後も呼吸作用を行っているため、成熟が進行します。収穫後の果実温度が低いほど、呼吸作用を弱くすることができます。
夏場は夜明けとともに収穫を開始し、昼過ぎまでには農協への出荷と通販用の梱包を完了させ、当日中に発送します。
最少の作業
デリケートな桃の品質を維持するため、可能な限り桃に触れる作業を減らしています。
収穫から集荷まで、基本的に3手順で完了させています。
- 畑で熟したものを選びながら収穫
- 畑に停めた軽トラックの荷台でコンテナに選果しつつ並べる
- 軽トラックで30秒ほどの作業場に運び梱包
この後、梱包が完了した桃を配送業者が集荷して行きます。