読書感想『知識ゼロからの現代農業入門』


”農業”について幅広く説明しているこちらの本。

自身の営農形態に関係していたり、興味があったりする分野以外の状況を把握できるので、関係者の皆様は一読する価値あるのではないでしょうか。

印象に残っているのは世界との関係性。

日本は、化学肥料の原料となるリン鉱石、カリ鉱石などをほぼ100%輸入に頼っていて、その輸入先もロシアなど特定の国に集中しています。

畜産のための飼料を外国産に頼っているとは聞いたことがあったのですが、化学肥料の上記原料は”ほぼ100%”とのこと。知りませんでした。

「化学肥料がなければ有機肥料を使えばいいじゃない」というわけにもいかず。有機肥料を手に入れるために上流に遡れば必ずどこかに輸入が大きな割合を占めている部分があるはず。最後の生産部分ばかりに注力して国産化しても食料安全保障の問題は改善しないわけで。

食料の安全保障(日本の食料自給率)の話になると、後継者不足の問題が注目されがちですが、目にしづらいところの問題課題を改めて認識できました。

 

知識ゼロからの現代農業入門 単行本 – 2013/8/8

八木宏典 (監修)


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